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産婦人科

腹腔鏡下手術とは

開腹せずにお腹に10mm程度の小さな穴を数か所あけ、そこからお腹の中にカメラと手術器具を入れ、中の様子をモニターに映しだし、その映像を見ながら手術を行います。
開腹手術と比べると

  1. 傷が小さく目立たない
  2. 術後の痛みも少ない
  3. 入院期間が短い
  4. もとの生活に早く戻れる

といったメリットがあり、近年普及してきている手術方法です。
当科では子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症、子宮外妊娠、不妊症などの疾患を対象に腹腔鏡手術を行っています。ほとんどの患者さんは術後7日以内に退院されています。麻酔は全身麻酔で行います。重篤な合併症としてまれではありますが、血管損傷、尿管損傷、腸管損傷、神経損傷の報告があります。

子宮筋腫の腹腔鏡手術について

子宮筋腫は女性の3人に1人は持っているともいわれる子宮の良性腫瘍で、無症状のこともありますが、月経過多による貧血、排尿・排便異常といったつらい症状が出現することや、不妊の原因となることもあり、症状のある場合や無症状でも増大傾向のある場合は治療の対象となります。筋腫を小さくする薬物療法もありますが、その効果が期待できない場合には手術療法が必要となります。手術方法として筋腫だけを取り除く筋腫核出術と子宮全摘術があり、患者さんの状況に応じて選択しています。当科では筋腫の大きさや位置に応じて腹腔鏡下子宮全摘術、腹腔鏡下筋腫核出術、子宮鏡下手術を行っています。また術前に薬物療法を併用し、筋腫を縮小したうえで手術を行う場合もあります。
2010年には腹腔鏡下子宮全摘術・腹腔鏡下筋腫摘出術を計33件行いました。

卵巣腫瘍の腹腔鏡手術について

卵巣は通常2cmから3cmの大きさであり、5cmから6cmを超える大きさに腫大すると手術の対象(腫瘍の性状によってはそれ以下でも)となります。お腹が張る、月経異常などの症状で気づかれることもありますが、無症状であることも多く健診で偶然発見されることも珍しくありません。卵巣腫瘍の多くは良性であり、良性の卵巣腫瘍についてはほとんどの症例で腹腔鏡手術での対応が可能です。若年女性では可能な限り卵巣の正常部分を温存する手術を行います。腫瘍の内容成分(充実性腫瘍や皮様嚢腫)によっては体外に出す際に傷を一部拡大することもあります。なお、術前の画像診断で悪性が強く疑われる場合には開腹手術が選択されます。
2010年には卵巣腫瘍に対する腹腔鏡下手術を77件行ないました。

子宮内膜症の腹腔鏡手術について

子宮内膜症とは子宮内膜組織が子宮の筋層(子宮腺筋症)や子宮の外(卵巣、腹膜、膿脱、腸管など)で増殖することにより、月経痛、性交痛、骨盤痛が起こり、日常生活の妨げになったり、不妊の原因になったりする病気です。発生頻度は生殖年齢女性の約10%ともいわれています。卵巣が腫大している(チョコレート嚢胞)場合も多く、痛みの原因として、骨端内に広範囲に癒着が生じていることもよくみられます。疼痛緩和のため鎮痛剤やホルモン剤による薬物療法がおこなわれますが、効果不良の場合やチョコレート嚢胞が5cmから6cm以上で縮小が見込めない場合に手術の適応となります。腹腔鏡手術としてチョコレート嚢胞摘出や癒着剥離術が行われますが、子宮全摘術や卵巣摘出術を行うこともあります。
また膀胱や直腸に病変が拡がっている症例では泌尿器科、外科医師も手術に参加することがあります。また多くの症例で術前、術後にホルモン治療を併用します。子宮内膜症病変はこのような手術を行っても10%から15%の再発が報告されております。

単孔式手術について

当院では2010年5月から卵巣腫瘍の一部の症例に対し、臍部一ヶ所の切開のみで手術を行う、単孔式腹腔鏡下手術を開始しました。術後回復の早さや美客的観点からもたいへん好評を得ています。

子宮鏡下手術とは

子宮内腔に突出する子宮筋腫や内膜ポリープに対する手術療法でレゼクトスコープ(子宮の内腔をカメラで観察し、病変を切除する器具)を子宮内に挿入し、手術を行います。開腹しないため、入院期間は3日間で術後回復も早く、スムーズにもとの生活に戻れます。麻酔は腰椎麻酔(下半身のみ痛みの感覚がなくなる)で行います。重篤な合併症としてはごくまれに子宮穿孔、水中毒(手術時に使用する灌流液により体液バランスが崩れる)の報告があります。
2010年は55件の子宮鏡下手術を行いました。尚、今後症例によっては入院期間を2日間に短縮する予定です。

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作成者 箕面市立病院
作成 平成23年(2011年)6月1日
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期限 なし